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2007.03.04

奇想に親しむ

みなさま、明けましておめでとうございます!
本年も変わらぬご愛顧承れますよう宜しくお願いします!
……
……
いや、分かってますよ?
旧正月もひな祭りも過ぎちゃってるの。
でも、まずはここから、ということで。カウンターも着実に増えており、放置していたにも関わらず見捨てずに居てくださった方々には面目の施しようもありませんが、これにて再開です。

まず、《ココログで読める小説群》について。
余裕があれば更新していきたいと思いますが、ほぼ凍結状態であるとお考えください。
これは甲斐の趣味でココログ小説を蒐集していたのであって、趣味は趣味できばらずにのんびり行こうと思います。

現在、甲斐の活動領域はほぼ九割、mixiに移動しています。
日々の雑記なんかはmixiで書いてますし、ココログで甲斐が交流させていただいてる方々で、
「よっしゃ読んでやるけん。見せちみい!」と剛毅な方がおられるなら、
甲斐ミサキ」の名前で検索するとHITしますので、ぜひお越しください。
よろしければマイミクなんかもしてしまいましょう。
mixiでのみ甲斐が管理人を勤めている創作コミュニティもあります。
「クトゥルー神話創作小説同盟」と申します(身も蓋もないな……;)

閑話休題:
昨年夏に物書き交流同盟に参加したことをきっかけに大いに創作環境が変化しました。夏から年末にかけて、五本の短編を書き、今年に入ってからも未公開含め、三本の小説が書きあがっています。
ココログ間でないことが悔やまれるものの、世界観をシェアしあい小説をコラボレートする企画も立ち上がりました。シェアワールド小説も順次、公開していきたいと思います。

初めてのオフ会もしたし、昨年後半は創作活動において、間違いなく転機になったと思います。

閑話休題:
というか本題。
年末年始にかけて、大量に読み散らかしていました。未だ読みきれずに積み読になっているものも数多。
以下列挙。
火浦功:「スターライト☆パ~フェクト」「ファイナル・セーラー・クエスト完全版」
古橋秀之:「超妹大戦シスマゲドン1、2」
阿智太郎:「僕の血を吸わないで」
米村圭伍「風流冷飯伝」「退屈姫君伝」「退屈姫君 海を渡る」「退屈姫君 恋に燃える」「おんみつ蜜姫」
R・A・ラファティ「子供たちの午後」
テリー・ビッスン「ふたりジャネット」
浅倉久志選「グラックの卵」
東雅夫編「クトゥルー神話事典第三版」

「グラックの卵」の後書きで引用されている伊藤典夫さんの言葉を引用する。

「(……)なぜこんなバカな小説に魅力を感じるのか、さっぱりわけがわからなかった。今でもわからない(わかったら身もふたもないような気がする)。しかし、その後いろいろなSFを読んでいくうち、はっきりしてきたことがいくつかある。SFというものは、どれほど科学考証をこらし、まことしやかに書かれていても、どこかにいくつかバカな要素があり、ぼくがSFに惹かれるのはまさにそういう要素があるのだということだった。俗にいう本格SFは、それらがすべて一定の飛躍のレベルのなかにあり、リアリスティックな理論づけによって違和感が隠微されているにすぎない。したがって、理論づけが希薄になり、飛躍のレベルの異なる要素が多くなればなるほど、その作品はナンセンスSFの様相をおびてくるわけである」

甲斐がラファティを今後の生涯も含めて愛してやまないのは、飛躍のレベルがずば抜けて高く、他の追随を許さないからに他ならない。ラファティは意図してコメディを書いていたのではないと思う。ご本人はトールテールだと仰っていたそうだが、それも単にバカを演じる話ではない。
火浦功は奇想という点でもしかしたら、という予感があった。だが、アイデアにおいて既存のもので満足している節がある。
阿智太郎にももしかしたらと思ったことがある。でもバカバカしい話をバカバカしいうちに終始するのは、単なるお祭りだ。一過性のものだ。
古橋秀之。彼は今のところ甲斐の模索する定義において日本人では良い位置にいるのではないか。
先日上梓された「超妹大戦シスマゲドン」が世界最強を決めるS-1グランプリというトンデモな発想から、あれよあれよという間にデタラメな、しかし性質は生真面目な視点で描かれている。
そしてテリー・ビッスン「ふたりジャネット」に収録されている作品。どれを手にしても懐かしい香りがする。
《万能中国人ウィルスン・ウー》シリーズはいうまでもなく、「冥界飛行士」「英国航行中」……
今のところ、彼がその位置にもっとも近い場所に存在している。
なんの位置かって?
ラファティの衣鉢を継ぐものの地位のこと。
飛躍的なナンセンスSFをコメディではなく、真面目におバカな、奇想天外なトールテールを書く者。

閑話休題:

甲斐がクトゥルー神話世界を好むのは、ありていに言えば、そんなバカな的ナンセンスの塊だからです。
バカな発想を科学的考証とするのか、ホラー的な要素で糊塗するのか、それだけの違いです。
上記にも書きましたが、今年に入って三本の小説を書き上げています。不真面目に適当に書いてはいませんが、なんともバカバカしい内容だと自分でも思います。でも元来、そういうバカバカしいお話が大好きなんです。
甲斐を本の虫へと誘ったのは、今は亡き、星新一大先生です。遠回りして、やっと原点にたどり着いたのかもしれません。全ての小説は奇想への道なのだと。

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